2024年04月24日

爬虫類のCB個体について

前回、爬虫類の生まれ(CB、WC、FH)について小ネタを出しているのですが、今回はこの中のCB個体についてちょっとだけ掘り下げてみようと思います。

まず、CB個体はCaptive Breedの略となり、飼育下で繁殖させた個体を言います。爬虫類のモルフ(品種)はこの飼育下繁殖で色や柄を固定させたものです。
人馴れしすぎな爬虫類達

メリットとしては世話がしやすい(餌喰い、人馴れ、環境など)、体内に寄生虫がいない(衛生状況が良いため)、安定して流通するなど、
デメリットとしては価格が高くなる(成長に伴うコストなど)、遺伝子疾患(交配による)など。
飼いやすさから初めて爬虫類をお迎えする方にはCB個体がお勧めです。

では、この飼育以外におけるブリードのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか(ブリードによって得られる金銭とは別に考えます)
まず、ワシントン条約(サイテス)をご存じでしょうか。絶滅の恐れのある野生動植物を守るために輸出入を規制する条約です。
サイテスにはⅠ類、Ⅱ類、Ⅲ類とあり、動植物の絶滅のおそれの程度により輸出入の規制がされると、その動植物の輸出入による流通がストップします。
飼育目的の爬虫類の輸入の場合、流通が止まればその爬虫類の飼育、見ることも不可能となります。
その時、国内での繁殖・流通が確立されていれば飼育が可能となります。
ショップに行くとまだWCの流通も多く、これは野生の個体を採取しているものなのです。
現在は爬虫類専門の動物園での絶滅危惧種の繁殖なども行われており(動物園の目的は種の保存、研究なども含まれます)、種の保存も進められています。
国内繁殖個体のみの爬虫類イベントなどもあり、これからますます爬虫類のCB化が進んでいくのではないでしょうか。
(※この考え方が全てではないと思いますが、こういった考えもあるとみて頂ければと思います)

何も考えず繁殖する事は出来ないため私個人として繁殖は検討していませんが、単純に我が家の子たちの子供が孵化すると思うと、それはやっぱり嬉しいですよね。
(でも心配で仕事が手につかなくなるに決まっている…)


投稿:渡辺
posted by towa at 09:00| 生き物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする