今回は、アイソレータの種類について簡単に紹介しましょう。
★アナログアイソレータ★
アナログアイソレータの代表的なものに「フォトカプラ」があります。
これは、LEDとフォトトランジスタ等を組み合わせた構造で、要は電気信号を一度光に変換(LED)して、その光の変化をフォトトランジスタ等で受け取り、電気信号として出力するものです。
信号のやり取りが、デバイス内で光によって行われるため、高い電気的絶縁が得られます。
長い間使われてきたデバイスであるため、種類も豊富で使い易いのですが、反面、LEDを使っているため、他の半導体に比較してどうしても寿命が短い傾向にあるという問題もあります。
また、消費電力が高めなことも、デメリットとして挙げられます。
★ディジタルアイソレータ★
フォトカプラのデメリットの克服の1つの解として出てきたものが、ディジタルアイソレータと呼ばれるもので、近年急速に普及してきました。
海外メーカーが強く アナデバ(MAXIM)、Broadcom、NXPあたりが有名です。
① インタラクティブタイプ
コイルを使って絶縁する方法です。
構造はトランスに似ています。電磁誘導(フレミングの法則)を使って、入力側のコイルに入力された信号を、出力側コイルに出力させます。
フォトカプラに比較して、耐久性は抜群ですが、基本的にディジタル信号にしか使えないことと、周辺の磁界が強く(電流が大きくなると)磁気の干渉を受けやすくなるデメリットもあります。
② キャパシティブタイプ
コンデンサの仕組みを使ったタイプで、静電誘導を使って信号のやり取りをします。
ご存じのようにコンデンサは、直流電流は通しませんが、交流は静電誘導効果で信号を通すことができます。
高寿命で、低消費電力。インタラクティブタイプと違い磁界の影響を受けませんが、基本的にディジタル信号のみの対応となります。
このように、各デバイスそれぞれの特徴があり、要求する回路に合わせたチョイスが可能になって来ました。
記事投稿:池田
ラベル:アイソレータ