電気回路で、一番初めに目にする電子デバイスが、トランジスタやダイオードではないでしょうか?
トランジスタは、電流を増幅するデバイスですが、増幅以外にもスイッチとして使われるケースが多くあります。
トランジスタをスイッチとして使う場合の原理は、水の流れを使って考えると解りやすいと思います
ベース:Bに電流が流れていない場合は、コレクタ:C-エミッタ:E間の電流は流れず、C-E間は、スイッチが切れた状態になります。
ベース:Bに電流が流れると、C-E間の電流が流れ、スイッチが入った状態になります。
今度は、LEDをトランジスタを使ったスイッチング回路で点滅させる回路を考えます。
① まず、電源:5VにLED(順方向電圧:Vf=1.9V 順方向電流;If=10mA)を直接つないだ回路を考えます。
この時に、LEDに10mAの電流が流れる様に、抵抗:Rを直列につなぎます。
抵抗:Rの値は、オームの法則より、下記式で求められます。
これにより、Rは310Ω必要であることが解ります。
② 次に、LEDを点滅させるために、トランジスタを使ったスイッチング回路を追加します。
水の流れに例えたように、Bに電流が流れていなければ、C-E間に電流は流れず。LEDは点灯しません。
Bに電流が流れた場合、C-E間に電流が流れ、LEDが点灯します。
この場合、Bに印加される電流を調整してあげる必要があります。
このトランジスタの電流増幅率hfe=200とし、B-C間電流を10mAとすると、Bに流れる電流は10mA/200=0.05mAとなります。
電流に余裕を持たせるために、3倍の0.15mAをBの流せるよう、抵抗:Rbを下記の様に計算します。
これにより、Rb=約29KΩ必要なことが解ります。
トランジスタによるスイッチング回路は、小電力の場合には、汎用のトランジスタが使えるため、部品コストも安く、回路構成も簡単であるため、多くの回路に採用されています。
弊社では、TOSHIBA製品を扱っています、汎用トランジスタからFETとラインナップも豊富です。
海外製品につきましても、ご相談いただけますので、お問い合わせをお待ちしています。
記事投稿:池田
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