前回「ネイピア数:e は、実際には、身の回りの現象に頻繁に登場してくる」と話しましたが、実際にどんな場面に現れるのでしょう?
解りやすいところで、カタツムリやアンモナイトの殻の形を見てみましょう。
だんだん間隔の開いた螺旋状をしています。
角度と半径で表される、いわゆる極座標表示(r, θ)に r=aebθ(a,bは変数、θ角度 eはネイピア数)で表されるグラフを描いてみると…
カタツムリの殻と同じ螺旋描いています。(対数螺旋と言います)
対数螺旋の特徴には「対数螺旋に接する接線と原点(中心)からの直線が交わる角度が、螺旋上どこでも同じ角度になる」があります。
また、猛禽類(ワシ・タカ)が獲物に向かっていく際も、この対数螺旋を描いて獲物に向かっていくのです。
猛禽の場合は、対数螺旋上を飛行すると、原点に対する角度が常に一定になるため、視線を動かさずに獲物に接近できるからという説もあります。
世の中の物理現象や、電気・電磁気を理解する場合にも頻繁に現れます(というよりeが無ければ世の中の現象は理解できない?:極論ですが)
現象を数式で理解しようとした場合、「微分方程式」を立てて解を求めるといった手法が一般的に行われます。
簡単な微分方程式(解の導出方法は、調べてみてください・・・)
というように、e(ネイピア数)が出現するのです。
人類が誕生するより遥か昔から、e(ネイピア数)は、自然の中に存在していました。
人類がe(ネイピア数)を発見したのは、僅か数百年前…
自然界には、まだまだ我々が知らない世界が広がっているのでしょう。
記事投稿:池田
ラベル:ネイピア数
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