2020年10月12日

フーコーの振り子って知っていますか?


フーコーの振り子って知っていますか?
普段は、全く気にしていませんが、ご存じのように地球は自転しています。
地球の自転を目で見て体験できる装置があるのをご存じでしょうか?

上野の国立科学博物館(今は予約制)に展示されている「フーコーの振り子」という展示物(今は休止中)がそれです。
大きな振り子がゆっくりと動いているだけの装置ですが、振り子の軌道面が、地球の自転に従って、少しづつ回転していく様が、観察できます。(国立科学博物館だけでなく、日本の他の場所にもあります)

Foucault.gif

この振り子を地球のの極点(北極・南極)に設置すると、24時間で軌道面が一周します。
振り子自体は慣性の法則に従って、同じ軌道を運動しようとします。
振り子が振れている間に、地球が自転してしまうので、その分が軌道面の回転といった現象で観測できるのです。
北極や南極の極点では、24時間で一周しますが、緯度が下がるにつれて(赤道に近づくにつれて)24時間たっても一周しなくなります。

緯度θ において、フーコーの振り子の軌道面の回転は、1日あたり360°sinθで表されるので、極点では 360°sin90°=360° で24時間でちょうど一周しますがが、赤道上では360°sin0°=0°となり、軌道面は回転せずに、同じところを往復します。
これは、「フーコーの正弦則」という法則で表されますが、その導出はちょっと難しいので、興味のある方は、調べてみても面白いかもしれません。

フーコーの振り子に限らず、物理現象は基本的に数字で表現できます。
単に計算を解くばかりの数学ではなく、身の廻りの現象と結びつけると、つまらなかかった数学や物理が面白くなりますよ!

数学上の大発見「微分・積分」も大変面白い考え方です。(これは、私が数学に興味を持ったきっかけになりました・・・次回に書けたら簡単に書こうかと思います)

記事投稿:池田
posted by towa at 15:18| 天体 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする