2021年5月26日は、2018年以来、約3年ぶりの皆既月食が見られましたが、残念ながら、東京では雲が多く、一部の時間にぼんやりと見えた程度でした。
ところで、月は、いつも同じ面が見えていますよね?(地球から月の裏側は見えません)
これは、月の自転周期が地球を廻る公転周期と同じだからなのですが、どうして月は自転周期と公転周期が同じなのでしょうか?
地球も太陽の周りを自転しながら公転していますが、自転周期と公転周期は同じではありません(違っているから昼夜があります)
月は、地球に重力で引っ張られると同時に遠心力が働いていて、わずかに楕円状をしています。
同時に月の重心は真ん中にあるのではなく、地球よりに偏った位置にあります。
すると、月の自転により重心が地球から離れる場所に動くと、地球の重力により元の位置に戻ろうとします。(ちょうど、起き上がりこぼしが、元の位置に戻ろうとするのに似ています)
これを繰り返すうちに、月の自転周期と公転周期の振幅の差が短くなり、ついには自転周期と公転周期が同じになり、常に地球からは同じ面しか見えない様になったのです。
このような現象「同期自転」は、質量差の大きな星や、公転軌道が主星に近い星などで発生します。
地球から近いところでは、火星の衛星のフォボスとダイモスがあります。
さて、今回は良く見えなかった皆既月食ですが、次は2022年11月08日です。
次こそは、きれいな月食を見たいものです…
記事投稿:池田
ラベル:皆既月食