2020年10月30日

微分・積分は難しくない③

前回の問題の答えです。

1G=9.8m/s^2とすると、ロケットの加速度は5×9.8=49m/s^2になります。
これをグラフに表すと、傾き49の1次関数グラフ(y=49x)となります。
これをxで積分すると到達距離Lは、下の計算式になります。

ロケット答え.jpg

答えは、245000m=245㎞。 発射されたロケットは、100秒後には地上245㎞に達します!すでに成層圏のはるか高く、完全に宇宙空間ですね…

さて、最後に体積を求める方法をご紹介しましょう。
円錐の体積は1/3×底面積×高さという「公式」を習いましたよね?

三角錐1.jpg

「公式」ですから「覚えなさい」だったのですが、これも、円錐の底面積が解っていれば、積分を使って求めることができるもです。

三角錐2.jpg
半径rの円の底面積を持った高さhの円錐があります。
これも、前回と同じく、グラフには表れない円錐の体積を、面積(底面積)から知ることができます。

実際の計算は下記の様になります。上の図で、高さh'点の円錐の底面積は…

三角錐3.jpg
(半径rは高さhに比例して長くなるので、比をrに掛けます)

その時の高さh'はxに等しいので
三角錐4.jpg
と書くことができます。

三角錐5.jpg
と変形できるので、この式をxで積分します

三角錐6.jpg
すると、Vが三角錐の体積の公式と同じことが解ります。

最後の、立体の積分はちょっと難しかったでしょうか?

もちろん、積分については、これがすべてではありません。三角関数や指数関数では、計算方法が変わりますし、応対する「微分」も積分とは切り離せない考え方です。
ただ、「積分」という数学の考え方があって、実社会でも利用されているということを覚ていただければ、良いのではないでしょうか。

また機会があれば、簡単な数学の話ができればと思います。



記事投稿:池田

posted by towa at 16:53| まめちしき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月29日

おうち旅ごはん

気持ちがいいね~。こんな季節が続いてほしいね~。という季節は一瞬で通り過ぎてしまいます。
朝晩はすっかり寒くなって、日に日に冬が近づいてきているのを感じます。
今年の冬は寒くなると聞きましたが、自転車通勤の私は暖かい冬希望です

もともとインドア派の私ですが、コロナウィルスの影響でますます家で過ごす時間が増えました。
おうち時間の楽しみのひとつは、旅気分を味わえるごはんを作って食べることです。
観光地を巡るより、スーパー巡りが大好きな食いしん坊なのです。

今回は韓国へトリップ
キンパを作りました。

image0 (002).jpeg


キンパは韓国風の海苔巻きです。
日本の海苔巻きは酢飯ですが、キンパはゴマ、ごま油、塩で味付けしたごはんで具を巻いています。
大好きなのでついパクパクパク・・・と食べ過ぎてしまうので要注意。
具はお好みで何を入れても良いのですが、たくあんが入ると食感が楽しくなりますよ。

一日置いて固くなってしまったキンパを卵液に浸して焼くと、美味しく変身する魔法の技を教えてもらって以来たくさん作っても怖いものなし!
冷えては卵に浸して焼いてほおばっています

image1 (002).jpeg


Go toトラベルで国内旅行を楽しまれる方は増えてきましたが、海外旅行はまだちょっと先のことになりそうです。
自由に海外旅行を楽しめる日が来るまで、おうち旅ごはんはいかがですか?

次回の旅ごはんは、台湾へトリップの予定です。
無事到着できたらまたUPしますね。

記事投稿 中川

posted by towa at 10:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月28日

微分・積分は難しくない②

さて、前回の続きです

自動車が10s(秒)進んだ時、どれだけの距離を進むかは、グラフの面積部分に相当することが解りました。
これを数式で表してみましょう
自動車のスピード=y(m/s)、進んだ時間=x(秒)、進んだ距離=L(m)とし、積分式を使って表すと
積分1.jpg
という式で表されますは「積分(面積や体積を求める)」しなさいという記号で、インテグラルと呼びます。その横の0,10は積分する範囲(この場合は進んだ時間 x(秒)の範囲が0~10という事)を表しています。
最後のdxはxについて積分しなさいという意味で、この場合は進んだ時間に対して、積分しなさいという意味になります。

積分の実際の計算は下記の式で計算できます。(aは定数 xは変数です)
積分2.jpg
今回の例の場合、x^0=1なので、上記の式に当てはめると、L=10・1/1・xとなり、xに10を代入すれば、L=100となり、これが、車の進んだ距離(m)になり、結果グラフの面積と同じになることが解ります。


今度は、車が加速している場合を考えてみましょう。
止まっている車が走りだして1m/sずつ加速していった場合、10s(秒)後に進んだ距離はどうなるでしょうか?

これも、さっきと同じように、グラフにして考えてみます。

グラフ2.gif

これも同じように、グラフの三角形の面積が、進んだ距離(m)になると考えることができるのは、前の例と同じです。
三角形の面積は、進んだ時間(10秒)×10秒後の速度(10m/s)÷2 = 50(m)になりますよね?
速度(m/s)をy、進んだ時間(s)をxとして、進んだ距離L(m)とすると、速度変化を表す直線はy=xとなります。

これを積分式で表すと
積分3.jpg
となり、三角形の面積と同じになります。

もうお判りかと思いますが、積分法を使うと、グラフには無い「距離」が計算できるのです。言い換えると、変化(関数)と範囲が解れば面積が求められるのです(これを定積分と言います)

興味があったら、下記の問題を積分で計算してみてください・・・

問題:宇宙ロケットを打ち上げます。ロケットの加速度は5G(G:重力加速度=9.8m/s^2として、5G=9.8×5(m/s^2))です、このロケットが100秒後に到達できる高さは地表から何mでしょう?
(但し、地球は自転しおらず、空気抵抗も無し、月の重力の影響も無いと考えます。また加速度も100秒後まで変わらないとします。さらに簡単にするため、地球の重力も無視します)

今までの例では、「面積」から積分を見てきましたが、この考え方は「体積」にも応用できます。つまり関数と面積が解れば、体積が計算できます。

次回は、体積への応用を簡単に説明したいと思います。


記事投稿:池田

posted by towa at 15:25| まめちしき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

亀のあれこれ

今回は爬虫類、亀についてのお話です。

IMG_20200114_195418.jpg
うちの子。ヤエヤマイシガメは日本の水棲ガメです。甲羅は20cmくらいになります。今3歳。

一言で亀と言っても実に多様な生き物です。
身近なようで実は身近でない亀、今回はちょっと違う角度でご紹介します。

まず亀は爬虫類の中では最も起源の古い生き物です。
甲羅の進化が特徴ですが、あの甲羅は肋骨や背骨が箱状に発達し表面を爪と同じ物質が覆っているものなのです。
そして箱状に発達した甲羅の中に首を引っ込めて外敵から身を守ります。

生息地と分類で大雑把に特徴も知ることができます。
まず生息地は海、陸、川辺、森林と様々です。生息地から大きく水棲(すいせい)と陸棲(りくせい)に分かれます。
水棲はウミガメやスッポン、陸棲ではゾウガメやケヅメリクガメなど。

そして分類(体の形など)では曲頚(きょくけい)、潜頚(せんけい)に分かれます。
曲頚ではマタマタ、ナガクビガメ、潜頚ではワニガメ、ミドリガメ、ハコガメなど。
曲頚は首が長いのが特徴で、甲羅に引っ込まない(!)ので首を横にたたんで身を守ります。
潜頚は甲羅に首を引っ込める事が出来る種類です。ハコガメは首を引っ込めた後に甲羅でフタが閉まります。

IMG_20200321_122816.jpg
こちらはムツアシガメ。リクガメです。インドネシアやタイに生息する大型種。甲羅は最大60cmになります。

さらに食性(何を食べているか)も種類によって違います。陸棲のリクガメは草食傾向の種類が多いですが水棲のウミガメは雑食、ワニガメは肉食です。食性によっても肉食は目が正面寄り(正面の獲物を狙うため)草食は目が側面寄り(広範囲の食料を探すため)という傾向があります。

日本にいる亀はニホンイシガメとリュウキュウヤマガメが固有種(その場所にしかいない種類)となりますがニホンイシガメは準絶滅危惧種、リュウキュウヤマガメは国指定天然記念物とどちらも個体数が減少しており、海外への輸出は規制されています。
※ニホンイシガメはペットショップでも売られているのですが、人の手で繁殖された個体です。


投稿:渡辺

posted by towa at 14:23| 生き物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月27日

微分・積分は難しくない①

微分・積分というと、「意味が解らない」「高校時代苦労した思い出しかない」といった方も多くいるのではないでしょうか?
しかし、微分・積分が発見されなければ、現在の科学(日常生活)が成り立たなかった程の大発見でした。

積分法の考え方自体は、ギリシャ時代からアイデアが存在していましたが、それを「微分・積分法」として、体系化したのが、皆さんよくご存じのニュートンとライプニッツです。

ニュートンはご存意の「万有引力」ですし、ライプニッツも現在使われている微分・積分法の「記号」を発明したり、既に2進法の考え方を研究したりしていました。

さて、「微分・積分」でしたね…

微分と積分は対になっている考え方ですが、微分の考え方はちょっととっつきにくいので、比較的わかりやすい(直観的にわかりやすい)積分について少し話をしたいと思います

まず「積分」の意味ですが、「積(掛け算)」という文字が入っています。
例えば、長方形の面積は「長辺×短辺」ですよね。
この計算には「掛け算(積)」が使われています。少し乱暴ですが、簡単に言えば、この様に面積(体積)を求める計算が「積分」です。

簡単な例を挙げてみましょう

あなたは、自動車を運転しています、自動車の速度は10m/s(秒速10m=36㎞/h)の一定の速度で進んでいます。
この自動車が10s(秒)進んだ時、どれだけの距離を進むでしょうか?
簡単ですよね? 

L(進んだ距離(m))=s(速度(m/s))×t(進んだ時間(s))      「L=10×10 進んだ距離(L)は100m」

これをグラフに表してみましょう

MMKkjDyRjScNHMOovBJ41603784246-1603784271.gif

進んだ距離(L)は、四角で表した、グラフの面積部分に相当することが解りますね。
これが「積分」です。
意識していなくても、既に「積分」計算をしているのです。

次回以降は、これを積分計算式でどう表すのかとか、加速運動をしている場合などについて簡単に説明をしたいと思います。


記事投稿:池田

posted by towa at 16:45| まめちしき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする